わんぱくドクターコラム「風邪①」 風邪ってどんなもの?
[2017.12.31]
熱が出たり咳をすると、「風邪ひいたかな」と考えたり、病院に行っても「風邪ですね」と言われたことがあると思います。でも、症状は知っていても、本当の意味はあまり知られていないかもしれませんね。
「風邪」は、病原体が鼻やノドにかけて(上気道と言います)感染し、急性の炎症を起こす病気の総称です。病原体の多くはウィルスで、RSウィルスやアデノウィルスが有名ですが、数百種類以上あると言われています (インフルエンザもウィルスですが、「風邪」ではないと考えられています)。ウィルスは気温が低く乾燥した条件を好むので、冬の季節にかかりやすくなります。また、ウィルスは自分で増殖することができず人の細胞に入り込んで仲間を増やすので、密着する集団生活をする機会が増えるほど感染するリスクが多くなります。
症状は鼻水、咳、ノドの痛みが多く、発熱を伴わないこともあります。ほとんどの症状は軽く、数日で治りますが、中耳炎や副鼻腔炎といった合併症、炎症がさらに進んで気管支炎や肺炎を起こすこともあります。